Tuesday Aug 13, 2024

狐と馬

農夫に、年をとってもう働けなくなった忠実な馬がありました。それで主人は馬にもう食べ物をあげる気がしないで、「確かにもうお前を使えなくなったんだが、お前に悪いようにしたくないんだ。もしお前がここにライオンを連れてくるくらい強いと証明してみせてくれれば、お前を置いておくよ。だけど、今はうちの馬小屋から出て行ってくれ。」と言いました。そしてそう言いながら、野外へ追い出しました。
馬は悲しくて天候から少し身を守ろうとして森へ行きました。すると狐が馬に会って、「どうしてそんなに頭を下げて全く一人でいるんだい?」と言いました。「ああ、欲張りと真心は一つの家に一緒に住めない。主人は私が長年仕えてきたことを忘れてしまい、もう上手に耕せないもんだから、もう食べ物をくれる気がなくて私を追い出したんだ。」と馬は答えました。「チャンスもくれなかったのか?」と狐は尋ねました。「チャンスはひどいものさ。もし主人のところにライオンを連れていけるほど強ければ私をおいてくれるんだ。だけどそんなことはできないって主人はよく知ってるのさ。」と馬は言いました。「助けてやるよ。寝転がって死んだみたいに長く伸びてて。そして動かないでよ。」と狐は言いました。馬は狐が望んだようにしました。
すると、狐は近くに巣のあるライオンのところへ行き、「死んだ馬があそこにあるんだ。一緒に来て。ご馳走が食べれるよ。」と言いました。ライオンは狐と一緒に行きました。二人が馬のそばにたっていたとき、狐は「あなたにとって、結局ここはあまり都合がいいわけじゃありませんね。そうだ、しっぽで馬をあなたにつないであげましょう。そうしたらあなたは自分の洞穴に引きずっていき、楽に食べられますよ。」と言いました。ライオンはこの助言を気に入り、寝転がって、狐が馬をしっかりつなげるように、じっと静かにしていました。しかし、狐は馬の尻尾でライオンの足を縛っていて、とても上手に強く捻じって閉めたのでどんな力も解くことはできませんでした。仕事を終えると、狐は馬の肩をたたき、「引っ張って、白い馬さん、引っ張って。」と言いました。すると馬はすぐにパッと立ち上がり、ライオンを引いていきました。ライオンは咆え始めたので、森の小鳥たちはみな恐がって飛び立ちました。しかし馬はライオンを咆えさせておき、草地を越え、主人の玄関まで引きずって行きました。主人はライオンを見ると、馬を見直して、「ここに居させてうまいものを食べさせてやるよ。」と言いました。そして死ぬまで、たくさん食べ物をあげました。

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